上達に適したサイズ

小さなサーフボードを選びたい方へ


こんにちは、田淵ロルです。

サーフィンの上達を考えたとき
大切なのがサーフボード選びです。
サーフボード選びに失敗すると、
数年あるいは十数年間同じ技術で停滞
なんてこともあり得ます。

ですので、
そんな事態を避けるために
「現在使用中のボードよりも小さいサーフボードが欲しい」
と思っているショートボーダーの初中級の方に向けて、
ボリュームを落として上手く行った例と
上手く行かなかった例を挙げます。
各々の環境で大きく変化してしまうので
具体的な数値の提案はいたしませんが、
ボードのボリュームを選択するときの
判断材料を提案したいと思います。

自分を肯定してくれる情報


インターネットで情報を集めていると、
自分に都合の良い情報を選ぶようになるのだそうです。

つまり、小さなサーフボードに憧れのある方は
小さなサーフボード選びを肯定してくれる情報を見つけ、
小さなサーフボード購入の
背中を押してもらうことになります。

そうなれば次に買うサーフボードは
プロサーファーと同じような
カッコいいサーフボードになることでしょう。

ボードを小さくして成功した例


サーフボードのボリュームを下げることで
上手くステップアップ出来る方もいます。

① 例えばゴールデンエイジの小学生サーファーです。
お兄ちゃんのお下がりから
適正サイズのマイボードにチェンジし、
あっという間にプロレベルになる子もいます。
「以前はやっと横に行くレベルだったのに
今日見たらエアを決めていた」なんてことも・・・

② 大人の場合でも
サーフボードのボリュームを下げて成功している方はいます。
既にかなりの足前で、ボリュームを下げることが
中級脱出のキッカケになった方などが代表例です。

③ また、体格が華奢な方の場合、
ボードのボリュームを下げることで
ボードコントロールが良くなり、ライディングのみならず
パドルも速くなったと仰る方もいました。

④ そして、大きなボードで下積みし、
「ボリュームを下げたら上達した」という
王道を歩む方もいらっしゃいます。

実は少ない成功例


上記以外にも
ボリュームを下げて成功した例はあると思います。
しかし、当然ですが全員成功する訳ではありません。
残念ながら失敗する方もいます。

統計を取った訳ではないので、
具体的な数字はわかりませんが、
個人的に周囲を見渡すと
失敗している方のほうが多いと感じます。

仮に、ボードのボリュームを下げて成功している人が
失敗した人よりも多いとしたら、
海にはもっと沢山の上級者がいることでしょう。

ボリュームを下げるメリット・デメリット


ところで、
初中級者の方がボードのボリュームを下げたい場合、
どんな未来を想定しているのでしょうか?

「小さなサーフボードは動きが良いので、
陸トレのスケボーのように動いてくれる」
と、ライディング時の利点を見込んで
という方が多いと思います。

確かに小さなボードは反応が良いのですが、
悪い動きに対しても反応が良いです。

海はプールのように穏やかとは限らないので、
ザワついた海面をパドルすると、
いちいちザワつきを拾って失速します。

テイクオフのスタンディング時にも
敏感に体重移動に反応します。
膝に体重をかけるとスグにノーズが上を向き
失速します。
特にレールを掴んでしまうクセのある方は
反応の良さに苦労します。


つまり、反応の良さを活かせる段階に来ていれば
成功を掴めるわけですが、
ビジョンがハッキリしていない場合は
デメリットの大きさに驚くことでしょう。

成功しなかった例


最初から小さなボードでドンドン上達する方もいます。

ただ、残念ながら
それは例外といえるレベルで少数です。
ボリュームを下げて成功するのか?
失敗するのか?
ある程度ギャンブルです。

また、自己判断で成功したと感じても
他人からは失敗に見える場合もあります。
ボリュームを下げたサーフボードで
ノーズが左右に動きやすくなると、
無性に調子よく感じるものです。
しかし・・・残酷なようですが
傍目からは「上達した様に見えない」ことが
非常に多いのです。

「上達したと思ったのに、
自分がライディングしているビデオを見て
あまりの下手さに衝撃を受けた」

その衝撃がキッカケで
下積みを開始したのなら「良い薬」だったともいえます。

私はボードを小さくして上達が停滞している方を
沢山見ているのでこうして長々と記事を書きました。
選択は自由ですが、
上達が停滞するリスクがあります。

小さなボードに憧れ、
プロと同じようなサイズチョイスをし続け、
上達が停滞していると悩む知人に話を聞いてみると
「週2〜3回海に通っているのに
ライディング自体を楽しめるのは年に2〜3回」
という状態だそうです。
「なんとか続けているけど面白くない・・・」
「でも大きなボードはインチキだからイヤ」
と話してくれました。

若くて運動神経の良い彼でしたが、
プロモデル・プロスペックでの
サーフィンは重く沈んだような感じ。
そこから抜け出せないままでした。

ボード選びは自由です。
サーフィンを競技として捉えているなら別ですが、
ノーズの尖った小さな板に憧れる方には、
思いもよらぬ未来が待っている可能性があります。

柔軟な心で未来を予測し、リスクを回避し、
次回のボードチョイスが
より良い選択であることをお祈りいたします。

オススメのサーフボード


という訳で、
サーフボードのサイズ選びについて書いてきました。

最後にオススメのサーフボードについてです。
サーフボードのデザインをして成形する人を「シェイパー」と呼びますが、
サーフボード・メーカーに数人のシェイパーがいたり、
サーフボード・メーカーの名を一人のシェーパーが冠している場合などがあります。

サーフボード選びは
「誰がデザインしたサーフボードなのか?」
「どんな波でのサーフィンを想定したモデルなのか?」
「どんな技術タイプを想定したモデルなのか?」
「どんな技術レベルのサーファーを想定したモデルなのか?」
等の選択肢がありますが、
今回のオススメは、デザイナー・シェイパーについてです。

通っているショップの取り扱いメーカーを選択する場合や、
スポンサーが付いて他のボードに乗れない場合は
デザイナー選択の幅が少なくなってしまいますが、
そうでない方であれば、
Darren Handleyのデザインしたサーフボード、
DHDがオススメです。
スポンサー契約が切れたプロサーファーが
シガラミなしで自費購入する第一候補のシェイパーです。

「DHD」は他のメーカーとは違い、とにかくよく走りよく曲がります。
一般的に「直進性と回転性は両立しない」と言われますが
「DHD」には当てはまりません。
Darren Handleyは
「ロッカーとコンケーブの究極のバランス」を
掴んでいるに違いありません。

また、他にもDarren Handleyのデザインしたサーフボードの特徴として、
前足部分のスウィート・スポットの広さが挙げられます。
他メーカーのサーフボードの場合、
前足が良い位置から外れると極端に走らなくなったりしますが、
DHDであれば大丈夫です。

ただ、そんなDHDでも、
パフォーマンス・モデルについては後ろ足の置き場がシビアです。
ちょっとした後ろ足の位置の違いで別物に感じることもあります。
そういったシビアさが気になる方であれば、
オールラウンド用や小波用などの許容範囲が広いモデルを
選択すれば問題ありません。

とにかく、前足部分のスウィート・スポットが広いと、
技術的に不確実要素の多い
私達アマチュアにとって大きな助けになります。

本当に素晴らしいサーフボードですので、
是非ともご賞味ください。


田淵ロル

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